2007年09月21日

嫌われ松子の一生

 今日、テレビで
『火垂るの墓』をやっている。
僕はこの映画を観たことがない。
基本的に哀しい話は苦手だし
それを平気で見ることの出来る人も
あまり信用できない。
 哀しい話を何の気負いもなく観ることが出来て
何の疑いもなく泣くことが出来て
それを観て心動かされたと
平気で言いふらせるという感覚を
どうしても持つことが出来ないのだ。

 そういう意味ではこの映画は特殊だった。
悲惨な話、なのに堪らなく可笑しい。
それは「他人の不幸は云々」というモノとは別で
突き抜けた不幸せを前に
もう笑うしかないという
哀しい前向きさが、ある。
 
 絢爛な映像が、
色彩豊かな音楽が、
主人公の愚かさが、
「唯不幸なだけのお話」から
かなしみを緩和させて
だから、よけいに打ちひしがれる。

 この映画の一番の救いは
瑛太演じる松子の甥の存在だろう。
この「不幸なこともない人生」を歩む男は
多分、本当の意味で「しあわせ」を知らない。
 顔も知らぬ叔母の凄惨な人生に彼が見たものは、
きっと「本当に不幸せ」であったものだけが知る
真の幸福であっただろう。
終盤の、彼の叫び。
この作品の中で最も希望に満ちたものであったと感じた。
posted by B.B.Jim at 21:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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